2018年6月新刊『さいごまで「自分らしく」あるために』



さいごまで「自分らしく」あるためにーーホスピスの現場から 目次


まえがき 山崎章郎・ニノ坂保喜


第一部 ホスピスの現場から

Ⅰ 私のホスピス宣言2018ーー自分らしいエンディングを迎えるために 山崎章郎


1 われわれはどういう時代を生きているか

 二〇二五問題の本質
 われわれが迎える死の三パターン
 がん医療の現実

2 何をおいても考えたいこと

 残された時間をどう生きるか
 社会問題であると同時に、個々の問題でもある
 「にもかかわらず」という視点

3 どんな状況でも人間らしく生きる力

 レジリエンスという力
 スピリチュアリティとレジリエンス
 一人ひとりが主役

Ⅱ 逝く人に学ぶーー在宅ホスピスの現場から世界へ ニノ坂保喜


1 逝く人の現場から見えてくること

 在宅ケアチームのつながりが発揮できたケース
 バングラディシュとの関わりをとおして
 貧しい人々にホスピスケアを
 ケララから学んだこと

2 ケアをする人とされる人を超えて

 緩和ケアと公衆衛生
 コミュニティの緩和ケア、三つの柱
 死にゆく人をケアすることは変革の体験

3 一人ひとりが力をつけていく

 在宅とバングラディシュに相通じること
 地域社会への浸透
 すべてに共通する普遍的な思想

Ⅲ ホスピスのある街をつくって気づいたこと 佐藤健


1 めざすものの根底にあるもの

 東三河に広がるホスピス運動
 ホスピスとの関わり
 外科医として患者さんと向き合って
 岡村昭彦との出会い

2 医師として、市民として

 国立病院にホスピスを
 ホスピスと三つの入院
 家で過ごせない人もいる
 市民との連携こそ地域連携

3 医療の本質ーーいのちに向き合うということ

 一般病棟と緩和ケア病棟との違い
 がんで死ぬということ
 緩和ケア患者の推移
 「我が街をホスピスに」
 ホスピス運動は医学教育も変えていく

Ⅳ 地域とともにある”ホスピス”の試み 米沢慧


1 地べたからの介護ーー佐賀県唐津市「お世話宅配便」の活動によせて

 ほんとうに必要なときに必要な手になりたい
 この発想はどこから手に入れたのでしょう
 地べたからの介護ーー「尊厳あるいのち」へのケア

2 東三河をホスピスの郷にーー介護タクシー「かけはし」二〇年の夢

 「かけはし」のおもいはどこから
 ホスピスへとかりたてた「かけはし」へのおもい

第二部 ホスピスケアの理念のもとで


Ⅴ 日本のホスピスが忘れてきたもの 〔鼎談〕山崎章郎・ニノ坂保喜・米沢慧


市民ホスピスへの道

 日本のホスピス運動 黎明期
 日本のホスピス第Ⅱ期
 日本のホスピス第Ⅲ期
 日本にホスピスは根づいたのか

1 携わる人のすべてが平等・対等であること

 「死を含めての生命」が出発点
 平等と対等の根底にあるもの
 携わる人も、携わられる人も
 ケアに対する満足度
 生活を支えるケアという視点
 認知症でもコミュニケーションは可能
 チームの中での役割
 チーム内での対等を実現するために 
 「先生」と呼ばないで

2 地域の問題から手をつけるということ

 助け合いの広がりと横のつながり
 地域での勉強会という取り組み
 セント・ジョセフ・ホスピスの気づき
 ケアタウンからホスピスタウンへ
 医師から市民へ
 地域の集会所を借りる理由
 専門家の知識・技術・経験を地域で共有する

3 ホスピス運動はボランティア活動であること

 ボランティアのよろこび
 場を提供すれば、必ず反応はある

4 死にゆく人の世話を通して生命(いのち)を学ぶ

 変革の体験
 コミュニティが思いやりを獲得するとき
 生まれながらにして拠りどころを求める存在


Ⅵ 広がるいのちのコミュニティ 〔座談〕山崎章郎・ニノ坂保喜・佐藤健・米沢慧


長寿の時代を迎えて

 戦後の家族のかたち

日野原重明先生の思いに寄せて

 日本のホスピスの萌芽と日本財団の関わり
 日野原先生の生き方の根底にあるもの
 変わらない志
 日本の教育への貢献
 医療を超えた視点
 医療者に限らず尊敬を集める存在
 地域の財産として
 「いのち」へのまなざし
 新老人の生き方
 死にゆく人を支える人への意識
 日野原先生の死生観

どこで最後を迎えるか

 自然死と死亡診断書
 病院死と在宅死
 病院死は管理された死
 老衰死は増加している
 看取りの体験が家族のケアの力を育てる
 長寿社会ゆえのがん
 病院死とホスピス(緩和ケア病棟)の死は違う
 ホスピスがいつでも支えている
 ホスピスの理念が果たせれば場所は問わない

ホームホスピスの潮流と地域の展開

 ホームホスピスという選択
 生活を支えるということ
 目指すかたちがそこにあった
 ホームホスピスの課題
 無届け有料老人ホーム?
 質素・自律・コミュニティ
 コミュニティへの広がりと関わり
 さまざまな人とのつながりから
 女性運動の歴史
 ホームホスピス運動の根っこにある共同体
 都市部の発想
 地域に伝えていくことと、「わたしの問題」として捉えること
 地域で育てていく
 いのちの教育が足りない
 もっと若い人たちの力を



あとがき 米沢慧



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